にっしん(@nisi_otabloger)です。
僕は医療の仕事をしていますが、必ずといって良いほど便秘の患者さんがいます。
病院にかかるほどでなくても便秘で悩んでいる人は多いと思います。
そこで気をつけることができる方法は色々ありますが、その中でも食事で改善できるなら最高に良いことですよね。
便秘にいい食べ物はどんな食べ物か?逆にダメなものなど含めて調査しました。
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便秘の改善に最強の食べ物はどんなものか?
色々な情報があってどんな食べ物を食べたら良いのか混乱するのではないでしょうか?
色々見てみて、大まかに便秘の改善に良い食べ物をピックアップしてみました。
①海藻・野菜
まずあげられるのが、海藻や野菜類です。
海藻類は食物繊維も多く含んでいます。
野菜は代謝に必要な食物酵素を多く含んでいますが、加熱で酵素がなくなってしまうので炒めたりするのはオススメできません。
なので、野菜と海藻を組み合わせて生で食べるのがベストです。
ただ、腸の弱い人が食物繊維の多いものを摂ることで刺激になり下痢することがあるので、一気に取るのではなく少量から摂るといいでしょう。
食物繊維
ここで出てきた食物繊維ですが、便秘解消によく注目されるもので、健康食品にも「キャベツ◯個分」とか書かれたりしていますね。
最近の日本人は肉食で野菜を食べる割合が減っています。肉食は食物繊維が含まれていないので、肉だけ食べて野菜を食べなければ当然便秘になりやすくなります。
そして、日本人は欧米人よりも腸の長さが約1.5倍長いと言われています。
要は排便するまでの距離が長い分、スピードを上げてくれる食物繊維が足りないと欧米人よりも便秘になりやすくなるということです。
なので現代の日本人にといって食物繊維は欠かせないと言えます。大腸ガンの問題を考えてもこの中で最も重要であるといえるでしょう。
食物酵素
酵素は人間の体を作る上でとても大切なもので、酵素がなければいくらビタミンやミネラルなどの栄養素をとっても無駄になってしまいます。
栄養素は材料であり、その材料を元に身体を作るのが酵素です。酵素がなければ
- 消化ができない
- 栄養吸収ができない
- 呼吸などできない
など、要は生命維持活動ができなくなります。それだけ酵素は重要です。
さらに代謝に関わる基本物質は酵素なので、酵素が不足するということは代謝が低下し、排便も低下させるので、便秘になりやすくなります。
海藻や野菜はこれらを多く含んでいる食品です。
②フルーツ
フルーツも便秘解消の代表格です。
食物繊維や酵素、フィトケミカル(ファイトケミカルともいう。最近はやりの抗酸化物質)、ビタミン、ミネラルなども含んでいます。
処理されていると酵素やフィトケミカル、ビタミンが失われるので、生で食べることが重要です。
ここは野菜や海藻と同様ですね。
ここまで見るに便秘解消のキーポイントは「生」ということですね。
缶詰は生でもダメ!
便秘解消のために食べるフルーツは缶詰だと意味がありません。
なぜかというと、
- 加熱殺菌による酵素、栄養素、フィトケミカルの破壊
- 砂糖水による糖分で身体に良くない
があげられます。
酵素は熱に弱いので、加熱処理で変性して酵素としての機能を持たなくなります。
糖分も今は抗酸化だけでなく抗糖化という言葉もあるように摂り過ぎが問題になっています。
美味しくはあるものの、あまりメリットはないということです。
糖化と酸化がなぜいけないのか?
ちょっと余談ですが、糖化と酸化についてです。
一言分かりやすく言うと、酸化は「身体のサビ」、糖化は「身体のコゲ」です。
酸化は
- ストレス
- 暴飲暴食
- 食品添加物
- 大気
- 紫外線
などが原因で活性酸素が作られ、これが酸化を引き起こします。活性酸素を吸収したりする力をもつのがビタミンやフィトケミカル(ファイトケミカル)です。
最近だとトマトのリコペンが流行りましたが、これもフィトケミカルです。他にも
- ブドウのアントシアニン
- ゴマのセサミン(セサミノール)
- お茶のカテキン
などがあります。
こういったものを取って、酸化を防ぐことが「抗酸化」、それができるものを「抗酸化物質」と呼びます。
糖化は、食事などから摂った余分な糖質がタンパク質と結びついて細胞を劣化させることです。
この最終生成物質のAGEと呼ばれるものが動脈硬化やアルツハイマーなどの多くの原因になります。
これは酸化のように取り除くのではなく、糖質の高いものを控えるなどすることが必要です。
③オリーブオイル
以前テレビで便秘専門の医師の方もオリーブオイルは紹介していました。
オリーブオイルでもエクストラバージンオリーブオイルが良いそうで、便秘改善はもちろんのこと
- ダイエット
- 保温作用、臓器保護
- 美肌効果
- 栄養の吸収促進
- 善玉コレステロールを維持する
など様々な効果があります。
便秘に関しては、小腸の運動を刺激して排便をスムーズに促してくれます。
葉物や野菜が苦手という方はオリーブオイルなら実践可能ではないでしょうか。
あとはドレッシングとしてオリーブオイルを使用すると、最強コンボになりますね。
2000~3000円とやや値段は張るものの、使う量は決して多くないですし(某芸能人みたいな使い方はしないはず(笑))、金額的にも難しくないと思います。
④納豆などの発酵食品
納豆は菌を直接取り込むといったかたちです。乳酸菌を腸に生きたまま届けるので、腸内環境を良くします。
あとは酵素を含む発酵食品なので、酵素・乳酸菌という観点で効果的です。
これもオリーブオイルをたれ代わりに使用する食べ方をする人もいるようです。
これら、便秘に良い食品を紹介しましたが、便秘にいい食べ物がわかっても、
お金がかかる…
と思ったりしてませんか?
あと
時間がない
手間がかかる
納豆苦手だし…
などネックになる事も多いはず。
実際に海藻サラダのセットも1回分200円くらいかかります。フルーツもものによりますがそれなりの値段がしますよね。
ちなみに1日分に必要な栄養素を取るのにも5000円以上かかるとも言われているので、知ったところで正直現実的ではないとも言えます。
だからこそ、多くの人は薬や漢方のようなものを使用するのでしょう。
極論ですが、便秘解消食品を取り続けられる人は時間とお金がある人でもあると思います。
もちろん、全てをやればいいというわけではなく、どれか1つでもいいので実践できる人も多くいるはずです。
ですが、挫折する人も多いはず。食べ物で改善されるなら薬はいりませんからね。
僕は医療現場にいますが、高齢の方、特に女性は漢方や下剤など多くの薬剤を使用しています。
最近は小さな子でも便を柔らかくする薬の処方が増えている気もしています。恐らく食生活の問題が大きいでしょう。
なので、それ以上に重要なのは
「便秘になりやすくなる食べ物を極力避ける」
ということではないでしょうか。
回数を減らすだけでも結果は大きく変わるはずです。次はそんな便秘を悪化させてしまう食べ物を紹介します。
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便秘を悪化させる食べ物は何か?
便秘を悪化させる食べ物は数多くあります。
全てを控えるとなると食べるものがなくなってしまいますし、付き合いなどもあるので、絶対食べるなというのは現実的ではありません。
ですが、便秘を悪化させる食べ物を把握する事で、極力自制する事はとても大切です。
そんな便秘を悪化させる食べ物はこちらです。
肉
パン
甘いもの
ジャンクフード(食品添加物の多いもの)
それぞれ解説します。
肉
肉はタンパク源としては非常に優れている食べ物です。
美味しく、好きな人も多いと思うのでゼロにすることは不可能だと思います。
ただ、便秘の点で考えると
- 腸内環境が乱れやすい
- 悪玉菌が増えやすくなる
- 酸化・糖化しやすい(老化しやすい、ガンになりやすい)
- 消化しにくい
- 欧米人と比べて腸が長い日本人にはそもそも合っていない
といった点で極力量を減らすことが重要です。
そして、男女関係なく、肉は脂質が多いので、生活習慣病だけでなく、抜け毛・薄毛にも悪影響です。
パン
角食パンを始め、パン屋さんに行くと色々なパンがあって楽しいですよね。僕もパン作りにハマっていた時期があったので、楽しさはわかります。
でもそんなパンは便秘を助長してしまう食べ物です。
パンは焼き上げて作るものです。要は水分が全くありません。
パンを食べることで腸内で水分が吸収され、それが便秘の原因になります。
そしてパンはそのままではなく、
マーガリンを塗る
砂糖などを使って甘くする
などされていますね。
これがより良くなく、マーガリンはトランス脂肪酸、砂糖は肥満の原因や糖化して老化の原因になったりします。
そして、コンビニなどで売られているパンは、多くの食品添加物が含まれ、イーストフードのような本来パンづくりでは使用しないものを使用したりしています。
パンづくりで必要なものは主に
- 強力粉
- ドライイースト
で、生地をこねたりするのに水や少量の砂糖や塩を使うくらいです。
ちなみにイーストフードとドライイーストは別物で、大量生産する際にイーストフードは向いていますが、身体には良くないものです。
コンビニなどのパンの内容表記を見ればわかりますが、大量の食品添加物が加えられています。
(食品添加物については後述)
食品添加物も便秘にとっては障害になるので、良いことなしです。
自分で作ったパンならまだしも、買ってきたパンの場合、便秘解消を意識するなら避けることが望ましいです。
甘いもの(白砂糖などのブドウ糖)
甘いお菓子や清涼飲料水に多く含まれる砂糖。
特に白砂糖は「白い悪魔」とも言われ、ある研究では脳の状態が依存性薬物と同じような状態になったと報告があるくらい害があると言われています。
要は、薬物と同じような中毒性や依存性があるということです。
さらに急激に血糖を上げ、インスリンにより急降下するので、それにより気分の落ち込みなどでうつ病の原因になるとも言われています。
そして、中毒性のせいで甘いものは甘いものを呼び、それがさらに肥満などの原因を引き起こします。
便秘に関して言えば、悪玉菌の餌になるので悪玉菌が増加、便秘をさらに悪化させます。
どういった形でも良いことはありません。
使わないで済ませる事は困難でしょうから、もし使うならきび砂糖のような砂糖を使うと良いでしょう。
ジャンクフードなど(食品添加物を多く含むもの)
先ほどパンの項目でも触れましたが、食品添加物は便秘に大きくかかわります。
腸内細菌の働きを悪くしたりと良い事はありません。
医薬品の副作用でほとんどの薬で「便秘」があげられています。これは薬だけでなく、薬を作る上で使われている添加物で腸内環境が乱れている事が原因の1つです。
食品添加物も同じようなものなので便秘するのは無理もありません。
ジャンクフードなどの加工食品には多くの食品添加物が含まれています。
コンビニ弁当やパンでも多く、オーガニックと謳ったパンでも、成分表記を見るとかなりの食品添加物が使われています。
結構、「やさしい」みたいな文句で売られているもので惑わされる人が多いですが、実際に細かく見るとそうでもないことがわかったりします。
一時期、それを見てチェックする事にハマっていた時は、見すぎて具合悪くなったことがあります(笑)
食事以外の原因は?
色々と便秘と食事に関して紹介しましたが、偏った食生活や便秘に効果のある食べ物ばかりを摂ることが逆効果の場合があるという場合もあるようです。
食事だけでなく普段の生活習慣も意識が大切です。
そこでざっくりと必要なことを上げていきます。
ストレス
ストレスは交感神経を刺激します。腸などの消化器系は副交感神経ですが、ストレスにより交感神経が刺激され消化器官の働きが低下します。
そしてストレスフルな状態で食物繊維が豊富な食事を取るとお腹が張るなど逆効果の場合もあります。
ストレスによる便秘の場合は、ストレスの元となる原因を取り除くなどする他、
- 消化の良いものを食べる
- 入浴
- 深い呼吸でリラックスすること
などで改善されます。
運動不足
腹筋の衰えにより便秘症状は悪化します。いきむ力も弱くなったりします。
生活スタイル
不規則な生活も体内時計のリズムが狂うことで腸の動きが鈍ります。私立神経が乱れることで腸の動きも悪くなります。
他にも寝る前に食事するなども腸が排便のために働けなくなり便秘の悪化につながります。
まとめ
便秘に最強の食べ物は海藻や野菜類です。そしてオリーブオイル、納豆などの発酵食品です。
ポイントは「生」「加工加熱しない」といった点ですね。この点を意識するだけでも違うかもしれませんよ。
そして便秘を悪化させる食べ物も紹介しました。これも好きな人が多いものばかりですね。
お子さんに与える時は身体が小さい分、注意しないと便秘になりやすくなるといった事が言えます。
便秘解消の心がけは、身体の健康にも繋がる事が分かったのではないでしょうか。
健康という点を考慮しながら便秘も解消できるよう意識すると良いかもしれません。
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