僕は過去にネットワークビジネスに関わっていましたが、今はもうやっていません。辞めてから2年以上経っています。
僕自身、離れてネットワークビジネスは全く勧めないという立場ですが、なぜそんなにハマるのか?という事と、その「洗脳」とも言うべき状況からの解き方を紹介したいと思います。
結論から言うと自覚する事です。そうするだけで僕は8割は解けていると思います。
どのように「洗脳」されるのか?
これも結論から言うと、「今までの価値観の否定」です。
どの人にも信じている事や大切にしている事がありますが、それを否定する事です。
もちろんすべてを否定するわけではありません。心の中で自分が否定したいと思っている部分に火をつけて油を注ぐといった事をします。
良い例が仕事でしょう。
- このまま会社に雇われて働いていて良いのだろうか
- 仕事を辞めて自由になりたい
- 将来を考えるとこのままじゃ不安
このような不安や不安がある人は注意です。
もちろん、働く人すべてにそういった不安や不満がつきものですが、「何か可能性があるんじゃないだろうか」などといった方法を探している人はネットワークビジネスにハマりやすいです。
そこにつけ込んで(というと言い方が悪いかもしれませんが、相手を刺激するポイントだと思われます)
「ネットワークならそれをクリアできるよ。しかもローリスクで始められる」
という感じで話を持ってきます。
そして、最初はフレンドリーに来ますので、警戒心が薄い状態で話を聞きます。
さらに、相手の方が年齢や立場、社会的地位が高いなど優位に立てる人なら確実にマウント(相手よりも上に立とうとすること)をとってきます。
仮に自分にそれがなくても、アップ(ネットワークビジネスの系列上位者。わからなければ「上司」と思ってください)を連れてきて話をさせます。
そこで、不安や不満に火をつけ、油を注ぎ、あおります。
僕の場合はこうでした
僕も社会人5~6年目くらいの時で、若手の中でも初心者マークは外れているような状態でした。
ずっと医療業界にいたので、5~6年もいると嫌な部分や悪い部分は当然見えます。
本来はそことの折り合いをつけて働くものですが、僕自身いつか医療業界を辞めたいと思っていました。
そしてオタクなので、自分の趣味を自由に楽しめる生活がしたいと、どこか考えていました。
これはどの人も思う事でしょうが、単に思うだけで終わる人が多いんですよね。でも僕はそれが叶うなら本当に辞める気でいました。
「諦めの悪さ」は、言い換えれば「粘り強さ」でもあるので、それが功を奏した事もあるし、今も仕事やプライベートで生きています。でもネットワークビジネスではそこが凶と出ました。
僕自身、方法を探していたので、知人から話をもらって「自分の望みが叶うなら」とネットワークに関わる事にしました。
頻繁に行われる勉強会に参加すると、全てがすべてではないですが、
- 労働収入の否定
- このままで良いのか?
- 権利収入を得よう!
といった事を強く解説し、最終的に「ネットワークビジネスが素晴らしい」という文句でしめます。
最初は半信半疑ですが、繰り返し参加すると、それが当たり前になります。その「当たり前」が一種の洗脳なんですよね。
中には盲目的に信じる人もいるので、完全にスイッチが入っていると怖くもあります。
幸い僕はどこか半信半疑だったので、完全に鵜呑み(うのみ)にしませんでしたが、完全に寄っていました。
半信半疑でも、何度も聞くと思考がずれてしまうんですよね。
もちろん、それで成功した人もいるし、今でも成功している人はいるので完全に否定するつもりはありませんが、そんな人は一つまみ以下です。
僕はあきらめが悪いので長く続けてしまいました。ふとしたきっかけでキッパリ辞めましたが、今ではもう少し早くやめていればなって思っています。
ただ、色々な世界を見せてもらったのと、自分の経験になったという点では良かったなと思ってます。
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「いつか上手くいく」という油を注がれて鎮火しにくくする
多くの人は上手くいっていません。ですが辞めません。それはなぜか?
「いつかうまくいく」
「うまくいく未来が見える」
「継続が大事」
などという根拠のない慰めで説得されます。
ネットワークビジネスをやっている人は老若男女問わず色々な人と話をしているので、対応も手馴れています。
なので、説得も上手です。一種のやり手営業マンです。
もちろん、本当に心配して慰めるつもりで言っている人もいますが、本当にその人のためを思うなら、芽が出ないなら「あなたは芽が出ないよ」と言ってあげる方が親切なんですけど言わない。
それはなぜかというと、
「そんな人でも、自分のポイントの計上に貢献してくれるから」
に他なりません。
ネットワークビジネスは会社によってシステムは違いますが、自分から始まったネットワークの会員の購入で自身の収入が決まるという点は変わりません。
ビジネスをやっている人は、積極的に製品を購入します。時にはポイント計上のために無理に購入する場合や今後必要なものを先駆けて買ったります。
そして「製品を使わないと成功しないよ」って言われる(またはそれに近い事を言われる)ので、ついつい買ってしまいます。
その購入で上の人(先ほどの「アップ」。「上司」ということです)が潤うわけです。
なので、上の人は上手くいかない人がいるからって「あなたは向いていないから辞めた方が良いよ」なんて良心的な事は言いません。
本当の本心は隠して接してきます(言い過ぎかもしれませんが、そのくらいだと思っても良いです)
洗脳されると普通じゃ考えられない事も
中には、洗脳され切っているような下の人が「上の人に対して感謝の気持ちを表そう!」って言って購入を促してくる人もいます。
僕は経験ないですが、実際にやり取りを見せてもらってドン引きしました。これはさすがにあり得ないなって思いましたが実際に行われている事です。
もちろん、発言者は本当にそう思って言っているのかもしれませんが、そこまでくると僕の目線から言っても完全に洗脳され切っているなと思ってしまいます。
それなら「上の人のポイントが足りないから助けて!」って言う方がまだ気持ち良いですよね。
それでも「上の人の達成に自分が貢献するんだ!」という意識があるからこその行動で、自ら下僕に成り下がっているような行動に思えてなりませんが、そういった人もいます。
ネットワークビジネスは結構労働収入をよく否定しますが、自ら下について自分のために働いてくれる人を多く作っている時点で会社、果ては労働収入と変わりない状態を作っています。
これで給料が発生するならまだ良いですが、最悪収入ゼロどころか製品購入代でマイナスって事もあるので、下手なブラック企業よりたちが悪いんじゃないかと思う事もあります。
もちろん、れっきとしたビジネスなので全否定はしませんが、色々と矛盾を感じるところが多いのもネットワークビジネスです。
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実際、その「洗脳」を解く方法とは?
「洗脳」とも言われる方法を解く方法は人によって異なるでしょうが、一番は「自覚する」ことです。
おかしい事をそのままにしないでなぜおかしいと思うのか。そして自分の周りやアップが言っている事が本当に正しいのか疑ってみる事です。
周りのネットワークをしていない友人に聞いても正直何の参考にもならないケースも多いでしょうからネットで調べるのも方法です。
今はYouTubeで色々とネットワークビジネスについて配信されているので見てみると良いでしょう。
そして、さらに「自分が自覚していないことを自覚する」ことも大切です。
その「自分が自覚していないことを自覚する」というのは人によって異なるでしょうが、「労働収入の否定」の部分が強いと思います。
僕自身、ネットワークビジネスを辞めてもそれが頭から抜けませんでした。
労働収入の悪い部分がある事も事実で、これはどの人もある程度は解消するための行動は必要だと思うのは今も昔も変わっていません。
僕の場合、これはネットワークビジネスを始める前から思っていた事でもあります。
今の時代、働き方改革などのように、人々の働き方が多様化した時代なら、なお求められる考え方でしょう。
ですが、ネットワークビジネスの場合「簡単に」「権利的に」みたいな文言が一人歩きし過ぎです。
僕の場合は、ネットワークビジネスを始める前からそれを思っていたがために、ネットワークビジネスの影響を受けてしまっている事にしばらく気付けませんでした。
まさに分かっていると思っていても「自覚していないこと」でした。
僕の場合は労働収入のメリットを知る事が一つのキッカケでした
僕自身「自覚していないことを自覚できた」のは、労働収入のメリットを知ったからです。
労働収入のメリットは以下の通りです。
- 毎月決まった時に収入がある
- 社会的信用がある(個人差はもちろんありますが)
- (一部を除き)成果に関わらず給与がもらえる
- 税金など面倒な事はすべてやってくれる
- ある程度の事は決まっているのであれこれ考えなくてもいい
フリーランスで働いている人は基本的に社会的信用はありません。
社会的信用がないと
- マンションを借りることが難しくなる
- クレジットカードが作る、お金を借りるのが難しい
- 世間的なイメージが決して良いとは言えない
といった事が起きます。
最後の世間的イメージは自分が好きでやっているなら、周りからどう思われようとハッキリ言ってどうでも良い事だと思いますが、上の2つはかなり痛いです。
それなりの収入と、所得税を納めて収入がある事を証明できないと非常に困難になり、別業界でかなり苦労している人は実際見ています。
そして正社員なら社会的信用はありますし、仮に契約社員や派遣社員でも定期的に給与が支払われることは共通しています。
フリーランスは、成果を上げなければ収入ゼロ、極端な言い方、ゼロかイチしかない状態なので、精神的に非常にしんどいです。
僕も仕事を辞めて無職の時代がありましたが、自分で成果を上げるのは本当に大変です。一朝一夕でどうにかなるものではありません。
そして、それが一生続くわけでもないので、その不安とも戦わないといけません。
労働収入から卒業する、というのは並の努力と精神力では不可能です。
ネットワークビジネスでは「権利的収入」をよくうたっていますが、これは成果ありきの収入です。なので「権利収入」ではなく「権利的収入」なんです。
下の人の購入がなければ、この収入スタイルはもろいので簡単に崩れることもあります。
ですので、ずっと収入があるのではなく、成果を出し続けないと収入も確保できない。労働収入を否定していますが、労働をせざるを得ないという状態がネットワークビジネスです。
そんな部分がハッキリと見えた時に、僕は自分の見えていない部分が見えました。
ここの部分にフタをして完全に洗脳状態から解放されていない人がいると思います。洗脳を解く方法のひとつとしてこの点は忘れてほしくないなって思います。
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ネットワークビジネスのどこに魅力を感じたかが一番深く刺さる
僕の場合は「働き方」でしたが、中には集まっている人達が好きで始めた人もいると思います。
それなら僕のような「働き方」ではなく、「周りの人」でしょう。
その場合だと
- 色々な年齢層、性別の人と仲良くなれる
- イケてる(?)集団に入る事ができる
- 仲良くなって、自分も良くなっている(気がしている)ことに酔っている
部分が深く刺さっているかもしれません。
この場合、実際にネットワークビジネスでなくても、人とのネットワークは作れるという事の自覚が必要でしょう。
僕は趣味のつながりの人が多いお陰でそこはあまり思わなく、スパッとネットワークビジネスでの人間関係は切れましたが、そうじゃない人もいるでしょう。
どこか後ろめたい事があるかもしれませんが、自分が辛かったり離れたいと思ったら決心する事です。
「ネットワークでなくても人間関係を作れる」
と思う事が大切でしょう。
ここは精神力かもしれませんが、気持ちを強く持てるかが大切です。
なので、人によってネットワークビジネスのどこに刺さったのか(刺激を受けたのか)。そこの見極めが大事で、その部分が一番根深いと思います。
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まとめ
どうだったでしょうか?(まとめでこのフレーズ使うのは好きじゃないんですが笑)
自身の場合はもちろん、ご友人や知人で悩んでいる人がいたら、ネットワークビジネスのどこに刺激を受けて始めたのか?ここを聞く事で洗脳を解き方が見えてくるかもしれません。
一度では無理だと思うので、粘り強く続けることで徐々に変わっていくと思います。
変に刺激しないで、話を聞いて、自分は離れていかないというアピールが自然に出来れば大丈夫なのかなと僕は思います。
ネットワークビジネスの洗脳を解く方法は、マインドコントロールされたものではないのであまり深刻に考えなくても良いかもしれないので、焦らずにやっていくと良いと思います。
少しでも参考になれば幸いです^^