にっしん(@nisi_otabloger)です。
紫外線を浴びることで肌であればシミの原因になったりすることはご存知だと思います。
そしてその対策のために、日焼け止めクリームなどを使用している人もいるでしょう。
ただ、紫外線によりビタミンDが生成され骨に影響するので、全く当たらずに済めば良いかと言えばそうとは言えません。
そこで今回は、紫外線を浴びる時間はどのくらいかが適切か色々調べてみました。
紫外線が出る時間帯などについてはこちらをご覧ください。
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紫外線を浴びる時間として最も適切な時間とは?
人間が紫外線を浴びる必要のある時間はどのくらいだと思うでしょうか。
僕は30分くらいかなと思っていましたが、条件などはありますが。真夏だと3分程度で問題ないそうです。
ただ天候条件によって異なるので、一概には言えないと環境省の「紫外線環境保健マニュアル2015」でも言われています。
その中では以下のような事が書かれており、要約すると以下のようになります。
多くの要因で左右されるため、一律に「○○分」と表現することはできません。
要因は
- 住んでいる地域
- 季節
- 時刻
- 天候
- 服装
- 皮膚色(スキンタイプ)
などです。
「○○分」はあくまでも目安で、地域や季節、時刻などで判断することが必要です。
これらを踏まえた上で、400単位(10μg)のビタミンDを産生するのに必要な時間を計算すると以下のようになります。
標準的な日本人(スキンタイプⅢ)が、皮膚の25%(概ね、両腕と顔に相当)を日焼け止めをせずに露出して、東京都心で8月1日の昼ごろ、雲が少しある晴れた日に外出するとして3分間。
同様に1月1日の昼ごろに12%(顔と手程度に相当)を露出して外出すると約50分などと計算されます。
なお、食物からの摂取や日光浴等が難しい場合には、ビタミンDのサプリメントを利用する
ことも一つの方法です。
環境省「紫外線環境保健マニュアル2015」
(https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf)をもとに作成
シミなど肌トラブルの点で考えても、真夏の晴れの日の場合は3分くらいが望ましいようです。
健康面から、そして美容面から考えると真夏の晴れた日に3分間というのを覚えておくと良いでしょう。
それ以上、紫外線にさらされるなら紫外線対策が必要になってきます。というか外出時間が多い人はどの人は紫外線対策をしても問題ないと考えてもよさそうですね。
真夏で3分なので、日焼け止めを塗っても外出し、紫外線が吸収しないようにすれば、何も塗らない状態での3分の分は紫外線に当たっているでしょう。
ちなみに、1日に必要なビタミンDは男女ともに5.5μgです。
先ほどのビタミンD量は10μgですが、日本の基準は世界から見てもかなり低い(アメリカは成人で15μg)ですので、「もっと少ない時間でも良いんじゃないか」と考えない方が良いでしょう。
長時間外出する事が多い人は、真夏の場合は、シミが気になる顔や手のひらは日焼け止めを塗るなど、場所を考える事で基準は十分満たせるのではと思います。
日陰の場合でも紫外線は照射されますが、多少は長い時間が必要な可能性もあるので、気持ち長い時間が必要でしょう。
日陰の場合も天候などに左右されるので一概な時間は言えません。
ただ、どういった状況でも生活の範囲で十分浴びている量なので、意識的に外に出て浴びに行かなくて良いですし、屋外で長時間いる場合以外は日焼け止めなどは必要ないと考えて差し支えないのかなと思います。
次からは紫外線というか日光を浴びるメリットやデメリットについて紹介します。ご存知の事もあると思いますが、意外と知らない事や気付いていない事もあると思うのでご覧ください。
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日光浴(紫外線)のメリット
この部分は日光浴のメリットについて紹介します。先ほどと重複する部分もありますが、おさらいだと思ってご覧ください。
メリット① ビタミンDを作り出す
最初にも書いたように、ビタミンDを作り出して骨の生成を促すには紫外線は欠かせません。
ビタミンDは、食事から得られるカルシウムの吸収を促し、骨を作るのを助けてくれます。
高齢者の方は骨粗鬆症予防のためにも日光浴は大切です。そのため、外でのウォーキングは骨づくりのためにも大切と言えます。
運動などに関しての記事はこちらです。
他にも免疫に関係しているので体を強くすることもできます。
さらに、アメリカのある調査では、血中のビタミンDの濃度が高いほど大腸がんの発症率が低くなることが分かり、日本でも直腸がんの発症リスクが下がる事が知られています。
そういった意味では決して紫外線は外だけではないという事が分かりますね。
メリット② セロトニンの分泌が促される
日光を浴びることでセロトニンが分泌されます。
セロトニンは「ハッピーホルモン」と呼ばれるホルモンで、この量が精神的な安定に重要なホルモンです。
うつ病の薬でも、このセロトニンに関係する薬があるので、精神的な面で非常に重要なホルモンです。
このように日光は身体的にも精神的に重要な役割を担うものなので、悪いことばかりではありません。
③体内時計に関係する
朝の日光は体内時計の観点からも重要です。この体内時計が乱れると、体温やホルモンバランス、自律神経などさまざまな体の部分が乱れ、不調の原因になります。
体重などを気にしている人の場合、体内時計が狂ってしまうと痩せにくい、脂肪がたまりやすい環境を作ってしまいます。
これは紫外線の効果ではありませんが、生活リズムを整えるためにも太陽の光を浴びることは非常に重要です。
日光浴(紫外線)のデメリット
逆にデメリットも紹介します。紫外線の影響は悪いものも当然あり、メリットと天秤にかけてどうするか考える必要があります。
デメリット① シミや皮膚がんの原因になる
肌が紫外線を浴びると肌を守るために、メラニン色素が増えて、黒く変色するというのはご存知の方も多いと思います。
さらに関連して、紫外線は活性酸素を発生させて細胞のDNAを傷つけます。
活性酸素というのは、最近よく言われている「抗酸化」を考える時の原因物質で、ザックリ言うと老化を促進させてしまう物質です。
「老化」と言っても「細胞の老化」なので身体の中から老化していくようなイメージと言って良いでしょう。ちょっと怖いですよね。
活性酸素は精神的ストレスや食品添加物、喫煙、飲酒などでも発生するものです。
DNAの損傷が繰り返されると細胞が突然変異を起こし、がん細胞が発生することにつながり、皮膚ガンになりやすくなります。
大腸がんのリスクを下げるのかもしれませんが、直撃する肌には大きなダメージが残るということですね。
ですので、日焼けすることが目的でも当たりすぎには要注意です。
デメリット② 老化が早く進む
先ほどの活性酸素とは違った側面です。
紫外線はコラーゲンを破壊すると言われており、それにより肌のハリがなくなってシワの原因になります。
紫外線は表面だけでなく、深部(真皮)まで影響します。深部まで達するとエラスチンを切断して、肌の弾力を低下させます。
*エラスチン:弾性繊維ともいい、コラーゲンの繊維を支える役割を持つ繊維です。
それにより、シワ、ハリがなくなり、肌の老化の原因になります。
紫外線はビタミンDを作ってくれるけど、身体の中と外から老化を促進してしまうということですね…。リスクとベネフィットで考えるとなかなか難しいですよね。
デメリット③ 光線過敏症
通常、太陽光によって皮膚に赤みなどできますが、それより症状がひどく、炎症やかゆみがあります。
太陽光によって引き起こされる免疫システムの反応のため「日光アレルギー」とも呼ばれます。
薬によって、紫外線による刺激が過敏になって、症状が出るケースもあります。
炎症、かゆみを伴うだけでなく、貼り薬の場合、貼った所が跡になって残るケースもあり、皮膚科への受診が必要なケースもあります。
スポーツをする人や学生さんで部活動でサッカーや野球などで筋肉痛やねんざなどの故障などで貼り薬を使用するケースもあると思いますが、そういった方は特に注意が必要です。
そういった事に該当する方は薬を購入または薬局にて調剤してもらう時に医師・薬剤師に必ず相談してください。
ある種の薬や化学物質を服用または皮膚に塗った後、光を浴びて発症する場合があります。こうした化学物質には、皮膚を紫外線に対して過敏にする作用があります。
皮膚が炎症を起こしてしまします。
デメリット④ 肌以外の悪影響
特に目の影響が大きいです。
症状として
- 紫外線角膜炎(角膜に起こる急性炎症)
- 翼状片(黒い部分(黒目)部分に白目が入り込むような症状)
- 白内障(水晶体が濁ることで目がよく見えなくなる)
があります。
白内障は加齢で起きたりもしますが、紫外線の影響も無視できません。白内障、翼状片は手術が必要なケースもあるので症状が進むと厄介です。
デメリット⑤ 免疫機能の低下
表皮は外部からの異物の収入を防ぐ働きをもちますが、紫外線によりうまく働かなくなります。
それにより免疫機能が低下します。
総合的に考えて、デメリットの方が目立ちますね。メリットは紫外線というより「日光」による光の作用によるものもありますし、上手く防ぎつつ、ビタミンDはサプリメントなどで補給していくのが適切といえるかもしれません。
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紫外線の種類
ここでは紫外線の種類を紹介します。
興味ないと感じる方も多いと思いますが、それぞれ種類があり、性質も異なるので知っておいて決して損はないですし、発見もあると思います。
UVA(A紫外線)
皮膚の奥、真皮層にまで届く紫外線で、真皮にある線維芽細胞やコラーゲンに影響します。
UVAは、ガラスも透過するので、室内にも屋外の80%は入り込み、それがシワやシミ、たるみの原因になってしまいます。
夏の昼間なら20分程度で一時的に黒くなり、1時間程度になると黒い状態が持続するようです。(もちろん天候などでの影響あり)
長時間浴びると、真皮内まで影響が出ます。ガラスなども透過するので注意が必要です。
シワやシミなので、後々悪影響があるので、その場では分かりにくいため危険性が分かりにくいのが厄介ですね。
UVB(B紫外線)
表皮に影響して、メラニンやメラノサイトに影響します。紫外線は表皮内で散乱・吸収され、症状としては日焼けや炎症を起こします。
あまり長時間当たっていると、炎症がひどくなり、シャワーに入って水が当たった時にヒリヒリした経験をした人も多いのではないでしょうか。
UVAと違い、日焼けなど症状がすぐに出やすい紫外線です。
それが日焼け、シミの原因になります。皮膚ガンの原因になるのがこのUVBです。
一部はオゾン層で吸収され、地球に届きません。ガラスには一部吸収されるので、UVAよりかは透過しにくいです。
このUVBが眼にも影響し、先ほど紹介した角膜炎や白内障の原因にもなり得ます。
UVC(C紫外線)
オゾン層で吸収されるので、ほとんどが地球上に届きませんが、最も毒性が強いとされています。
ですが、オーストラリアなどオゾン層が薄くなっている地域では皮膚ガンの発生率が高いようで、UVCとの関連性が見られています。
紫外線を予防するには?
紫外線を予防するには色々な方法がありますが、以下のような方法があります。
紫外線の強い時間帯(午前10時~午後2時)はできるだけ外出をひかえる。
日陰を利用し、窓ガラスを通過するので室内でも注意する。
日焼け止めや保湿効果のあるローションを使用する
日傘や帽子、サングラスを使用する
衣類は紫外線カット効果の高いもの(厚手で黒っぽい色)を使用する。
ビタミンCやE、B2を摂る
紫外線の強い時間帯は午前10時から午後2時ですが、ここでの外出を避けることで、紫外線の被害を避けることができます。
外出時は日陰や日傘、帽子などで物理的に防いで日焼け止めクリームを使用すると良いでしょう。
日焼け止めは液状やクリーム、乳液、スプレー、シート状など多くのタイプがあります。
よく書かれている「SPF」と「PA」ですが、SPFはUVB、PAはUVAを防ぐ指標です。
SPFは1~50+、PAは+から++++まであります。なので、
「SPF50+、PA++++」
が最高レベルの紫外線カットの日焼け止めです。購入時はそういったものを選びましょう。
例えばこういったものがあります。
ビタミンCは肌が黒くなる原因のメラニンの生成を抑えます。そしてビタミンCはコラーゲンの原料になります。
ビタミンEとB2は、色素沈着や加齢臭などの原因にもなる過酸化脂質を低下させます。
このような食事を心がけることで紫外線による害を小さくできる可能性もありますし、夏場だと、皮脂による臭い対策にもなり得ます。
まとめ
紫外線を浴びる時間は、夏の良い天気なら3分、冬ならもう少し長い時間が必要なようですが天候や地域などで大きく変わってきます。
ただ、光も浴びずに家の中で過ごしている人以外は基本的に意識して日光浴しなくても大丈夫と言えます。
健康に関しては、紫外線を浴びるというより、日光の問題が大きいので、シミやそばかす、しわなど美容を気にするなら日焼け止めなどの対策を優先しても良いでしょう。
美容を気にしなくても、眼の症状やがんの問題があるので、屋外作業や営業などで外を出歩く場合は紫外線対策は必須です。
小麦色の肌は健康的な印象を受けますが、肌にダメージがあります。出来る限り気を付けて過ごすことが大切です。
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