にっしん(@nisi_otabloger)です。
「金魚すくいの金魚は長生きしない」というのを聞いたり感じたりしたことはあると思います。
金魚すくいの金魚の寿命については以前記事にしています。
実際その金魚すくいというものはいつから始まったのか?これ知っている人はいますか?
僕も知らなかったのですが、気になったので調べてみました。
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金魚すくいの歴史の始まりは江戸時代
お祭りの屋台に並ぶメインのものの1つに金魚すくいがあります。金魚すくいのないお祭りはないくらいですね。
僕は金魚は今は飼えないのでやりませんが、みるとやりたくなるんですよね。ゲームセンターのクレーンゲームと似ているかもしれません。
ただ、生体なので、無責任な事は出来ないので見てるだけにしています。
そして、この金魚すくいはいつから始まったのか?
それは、江戸時代の後期ごろと言われています。
浮世絵の版画にその様子が描かれていたことから判断されたわけですが、もしかするともっと前かもしれないですね。
ポイ(すくい網)と持ち帰りの歴史
ポイに関しても変化があります。
金魚すくい初期の江戸時代では、すくい網を使っていたそうです。必ず取れるので嬉しいですが、ルールがあったそうです。
それは以下のようになっていました。
制限時間までにどれだけ金魚が取れるかというもの
その時間は当時ストップウォッチはないので、鐘の音や曲が終わるまでなど様々
金魚のお持ち帰りはできなかった
なので本当にすくうだけのゲーム
すくっても飼うものがなかったでしょうから、それが良かったのかもしれませんね。
持ち帰り可能になったのは明治後期あたりからで、ここでポイは今のような紙を使ったものになったようです。
その発祥は関東と言われています。
持ち帰れるようになったものの、たくさん持ち帰られたらたまったもんじゃないですからね。持ち帰りにくくしようというのが今風のポイの起源ということですね。
今のポイはプラスチック製であり、持ち帰り袋と同じように出始めは昭和30年ごろからです。
ちなみに一部地域でモナカを使っていた時代も一時期あり、僕が子どもの時はモナカポイが主流でした。
お椀型のモナカに、モナカを支える針金やお店によっては洗濯バサミというところもありました。
実際の映像がこれです。
かなりエグい設定というのがわかるでしょう(笑)本当に取りにくいです。僕も1回くらいしか取れたことがないです。
すぐふやけるので取りにくく、とれても小さいので1回が限界というシロモノでした(笑)
洗濯バサミなんて、そこのはさみ目からモナカが水に溶けてもげて、そこで試合終了という、勝負にすらならない感じでした。
子どもはおろか、大人でもめちゃくちゃ難易度の高いポイでした。
おそらくですが、10年程度くらいしか使われず、徐々にモナカポイとよく見るポイを選択できるようになり、次第に消えていきました。
よく調べると、北海道などの一部の地域のみで知らないという人も多いでしょう。
ちなみに「ポイ」という言葉は
「破れたらポイっと捨てる」
からだそうです。
下手をするとすぐに破けるポイですが、ポイにも実は強さがあります。
今では4~7号のポイがあり、屋台では5~6号のものを使っているところが多いそうです。
あとは、子ども会など、利益度外視の場合だと持ち帰らせるために小さい号数(破けにくい方のポイ)を扱ったり、お祭りだと大人には大きい号数を渡したりしている(難易度高めにしている)ようです。
7号は水に浸すだけで破けるほどで、4号は小さい子がすくっても破けることがないものです。
あとは業者によっても強度が異なるようなので、例えば同じ5号でも強度は異なるようです。
1995年から奈良県で開催されている、金魚すくい選手権というものがありますが、それで使われているのは5号のポイで比較的破けにくいポイを使用しています。
もし屋台の金魚すくいで、選手権のようにすくうには、ポイの種類が同じでないといけないということですね。
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持ち帰り袋の歴史
持ち帰る際に袋に入れてもらいますが、最初は袋ではありませんでした。
持ち帰り可能になった明治から大正へとなった頃は、持ち帰り袋は袋ではなく、持ち帰り缶でした。
縁に穴を開けてそこに針金を通し、取っ手を作って、その中に取った金魚を入れて持ち帰ることができるようにしたそうです。
今のような袋が出たのは昭和30年ごろなので、歴史は浅く60年程度ということになります。
金魚自体が日本に来たのは室町時代
日本に金魚自体が来たのは室町時代末期の大阪です。金魚自体はかなり歴史があります。
かつては高級品であり、金魚すくいはおろか、庶民が手に入れられる品ではなかったようです。
養殖が日本で始まったのが江戸時代。養殖により大量生産が可能になったことで庶民でも手に入れることができるようになりました。
このあたりから金魚すくいが生まれて、庶民でも金魚に触れることができるようになりました。
金魚の歴史を考えると、金魚すくいは比較的後から生まれた文化であることがわかりますね。
使用される金魚はどんな金魚?
今では色々な種類を扱ったりするケースもありますが、代表的なのは3種類です。
ワキン(和金)、小赤
最も一般的な金魚で、金魚すくいにいる代表的な金魚です。
祖先のフナに一番近い形をしているので、動きも魚っぽい形なので早く、病気などにも強い品種です。
フナが突然変異して生まれたものですが、突然変異が多い品種ほど体質的に弱いです。なので、その分和金は金魚の中で一番強い部類と言えます。
出目金(デメキン)
これも有名な品種でしょう。
一般的なのは黒出目金ですが、
- 赤出目金
- キャリコ出目金(三色模様で、「三食出目金」とも言われる)
- パンダキンギョ(白と黒だけの出目金)
- チョウビ(尾ひれが変わった形)
- リュウガン(肉こぶがある)
など多くの種類がいます。
出目金も突然変異なので、和金と比べると弱い品種になります。でもかわいらしさからは人気のある品種ですね。
琉金(リュウキン)
これも金魚すくいによくいる品種です。
でもかなり取りにくいから、好んで取る人は少ないでしょう。
和金の突然変異種で、身体が丸っこいので人気のある品種です。僕も個人的に琉金が一番好きです。
ペットショップでは一番売られていることの多い金魚で、大きいものだと1匹3000~5000円くらいはします。
まとめ
お祭りの代表的な出店の1つ、金魚すくい。
その歴史は江戸時代から始まって昭和の時代に今の形態になりました。歴史は非常に長く、長い間金魚は多くの人に親しまれた生き物だとわかります。
犬、猫に続くペットとして人気の高い動物と言えるかもしれませんね。
次、金魚すくいを見た時は、入っている金魚の品種、ポイの形や耐久度など色々見てみてはどうでしょうか?
また違った発見があると思います^^
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