ロスタイムとアディショナルタイム、いつから呼び方が変わったのか?

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にっしん(@nisi_otabloger)です。

 

サッカーのルールでロスタイムというのがありますね。

 

規定の45分終了時に数分だけある時間。W杯で接戦だと緊張する場面ですよね。

 

たとえは違うかもしれませんが、野球なら9回ツーアウト、ランナー2塁の場面のような気分でしょうか。

 

どうやら最近は「アディショナルタイム」と呼ぶそうですが、なにか違いがあるのか調べてみました。

 

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アディショナルタイムはいつから?

最近は「アディショナルタイム」になってきていますが、日本ではかつて「ロスタイム」と呼ばれていました。

 

ですので、共に同じことを指す用語です。

 

ですが、日本ではいつから「ロスタイム」から「アディショナルタイム」になったのでしょうか?

変革期は2010年

2000年代まで,日本では「ロスタイム」が主流だったようですが、当時からスカパー!によるサッカー中継は「アディショナルタイム」と呼んでいたようです。

 

なので、かなりのサッカー通なら「アディショナルタイム」は当たり前だったかもしれませんね。

 

国際大会では、2008年北京オリンピックで「アディショナルタイム」と呼ばれていたようです。

 

一部のJリーグの試合でも「アディショナルタイム」が使われていたようで、2000年代に入り、徐々にロスタイムから呼び方が変わったようですね。

 

日本サッカー協会の競技規則では、どちらの名称も用いず「空費された時間」としていました。

 

2010年7月16日のJFA(日本サッカー協会)の審判委員会にて「アディショナルタイム」と名称を決めめました。

 

日本の中で正式に「アディショナルタイム」となったのは2010年の話ということです。

 

「空費された時間」って何かの映画のサブタイトルみたいですよね(笑)僕もそうですが、初耳って方も多かったのではないでしょうか。

実際に統一化したのは2012年ごろから

JFAの審判委員会での取り決めを受けて、2012~2013年の間でのJリーグ中継は「アディショナルタイム」に統一したようです。

 

2010年の取り決めで、JFAから

Jリーグ

JFL(日本フットボールリーグ)

なでしこリーグ

には通達したそうですが、一般に浸透するまで数年かかったという事ですね。

 

ちなみに「ロスタイム」ですが、これは和製英語で、海外では一切通用しない点でも「ロスタイム」と呼ばれなくなったのではないかと思います。

 

野球でも、ストライクとボールの位置が変わったりしたのも、世界基準に合わせた結果でしょう。
(昔、日本は「SBO方式(ストライク・ボール・アウト)」だったのが、プロ野球では2010年から国際慣習にならって「BSO方式(ボール・ストライク・アウト)」になりました)

 

野球やサッカーを見ていると、日本は独自ルール的な部分があったということがわかりますね。

 

ですが、2010年代から国際方式に合わせてきた事から、世界標準になったのはごく最近で、日本人が世界に行っても恥をかかない・適応できるように配慮したのかもしれません。

 

これは、多くの日本人が世界に通用するようになった表れとも取れますし、日本のスポーツ界はこれからだと考えることもできるのではないかと思いました。

 

そう思うと、日本スポーツ界はこれからも期待ができるかもなんて勝手に思ってしまいました。

呼び方から見えてきそうなお国柄

ちなみに「アディッショナル(「ッ」が入っている)」と書いているものもありますが、どちらの使い方もされているので、どちらでも正しいと思われます。

 

英語の綴りは「additional」ですので。意味は「追加」という意味なので、「loss(ロス)」とはちょっと違う意味合いですね。

 

「失う」から「追加」という意味合いに変わり、

「中断で時間がなくなった」

のではなく、

「45分は45分でキッチリ切って、中断した分を追加した」

という解釈ということでしょうか。

 

ここから「45分」という定義が日本と世界では異なったのではないかと考えることもできますね。

 

こう見るとお国柄も見えるきもして面白く思えてきます。

 

よくよく調べてみると、「失う」というネガティブな意味から「追加・加える」というポジティブな意味合いとして捉えられてもいるようです。

 

「失った時間を補う」から「追加で与えられた最後のチャンス」という解釈なら、ポジティブな意味としてとれますよね。

 

それだけでも前向きなプレーができそうな気がします^^

 

そして「その時間をどう使うか?」といった戦略的に考える意味でも「アディショナルタイム」の方が良い意味合いと取れそうです。

 

まとめると、日本で一般的に使われ始めたのはここ最近2012年ごろからで、一般的に受け入れられたのはごく最近、そして今でもロスタイムと呼んでいる人もいると思います。

 

実際僕もそうで、「ロスタイム」で慣れているので、試合を見ていても「ロスタイム」と言ってしまっています。

 

これからは気を付けないと…。

そもそもアディショナルタイム(ロスタイム)とは何か?

そもそも?

そもそも、このアディショナルタイムとはなんなのか?

 

もちろん、サッカーに興味のある人やプレイしている人はわかるでしょうが、一般的に言えば分かる人は少ないのではないかと思います。

 

ここは「ロスタイム」の方が意味としてはわかりやすいかもしれませんが、「ロス(損失、無駄)」した「タイム(時間)」です。

 

要は試合中に失われた時間を補うために用意された時間がアディショナルタイム(ロスタイム)です。

 

そして、「失われた時間」というのは

  • 選手交代
  • 負傷者の治療、退場などの程度の判断
  • 審判のイエローカードなどの提示
  • 乱闘・観客や動物などによるプレーの妨害
  • 暑い試合での水分補給

といった時間が対象です。

 

スローインやフリーキックなどによる中断は含まれません。

 

確かに、スローインやフリーキックまで含んだら5分じゃききそうにないですもんね。

 

 

それと、落雷や強風などの自然現象に対しては、主審の判断で中断し、選手を避難させるためアディショナルタイムには当然入りません(試合時間の時計が止まる)

 

ただ、アディショナルタイムは厳密に測るのではなく、主審による裁量によるものなので、明確な基準はないようです。

 

こういった点もサッカーの駆け引きというか面白い点なのかもしれませんね。

 

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アディショナルタイムの歴史と考え方

アディショナルタイムは主審の裁量によるので時間はまちまちですが、どのように決められているか、ルールはあるのかも紹介します。

 

アメリカでのメジャーリーグサッカーでは創設時(1993年)の一時期は、カウントダウン方式(プレー中断のたびに時計を止める方式)だったそうです。

 

ですが、時間がかかりすぎるというデメリットのため、今はFIFAのアディショナルタイムの方式を採用しています。

 

アディショナルタイムの時間は、20世紀終盤まで主審のみの把握でした。

 

しかし1998年FIFAワールドカップのアジア予選「日本 対 アラブ首長国連邦」との試合で、アディショナルタイムが極端に短く、日本側の応援団がブーイングを起こしたことがきっかけで変更。

 

そこからアディショナルタイムの時間が、秒単位は切り捨ての1分単位で場内に表示されるようになりました。

 

表示上、秒単位は切り捨てですが、実際には秒単位で設定されていたようで、3分なら

3分0秒~3分59秒

という時間単位だったそうです。

 

この1分は大きいですよね。たかが1分、されど1分。サッカーなら試合が動いてもおかしくありません。

 

 

ちなみにアディショナルタイムで得点を挙げた場合は、秒単位繰り上げで表記されるようです。

 

要はアディショナルタイム1分40秒でゴールが決まった時は「2分」として記録されるようです。

 

記録上は規定の時間と合わせて「47分」または「45+2分」となります。

まとめ

ざっくりまとめると

「ロスタイム=アディショナルタイム」

であり、ロスタイムは日本独自の和製英語だったようです。

 

今は日本も国際基準に合わせて2010年にアディショナルタイムが採用され、一般に浸透していくようになったのが2012~2013年頃。

 

そこから5年以上経ちますが、やはりまだ「ロスタイム」っていっちゃいますよね(笑)少なくとも僕は行っちゃいます。

 

ただ、「ロスタイム」は和製英語なので日本の中では通じますが、世界では通じません。

 

ですので、両方の言葉があっても意味は同じと考えて、サッカー中継の時は実況の人が言っていても理解できるようにすると、よりサッカー中継が楽しめるかもしれません。

 

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