にっしん(@nisi_otabloger)です。
半夏生の時期は日本の色々な地域で風習があります。その中でも、福井県では鯖(さば)を食べる習慣があるそうです。
なぜ鯖を食べるようになったのか、そして鯖は鯖でもどんな調理方法で食べるのかなど、いろいろ調べてみました。
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始まりは江戸時代
この福井県大野市で半夏生鯖を食べるようになったのは江戸時代が最初と言われています。
盆地特有の夏の暑さを乗り切るための貴重なスタミナ食として、藩主が奨励したのが始まりのようです。
当時は鯖がたくさん取れたものの、庶民の食事に魚が出る事は滅多になく、かなりの贅沢品だったようで、この日は贅沢しても良いとねぎらう意味で奨励したのかもしれませんね。
夏至の日から11日目の半夏生に食べる事から「半夏生鯖」と呼ばれるそうです。
鯖と言っても、どう調理されているのか?
なんか「半夏生の鯖」と聞くと特別な料理に感じますよね。生け作りにしているのか?鍋にするとかいろいろできますよね。
見てみたところ、実際は「焼き鯖」だそうです。普通に串焼きにした感じです。
鯖を食べるように藩主が出した令書を見た魚屋の店主が、焼き鯖として売り出したのが始まりだそうです。
実際に半夏生鯖として焼き鯖を作っている動画がありました。美味しそう…。ご飯とでも良いし、そのまま鯖だけでも良いですね。
サバは
「青魚の王様」
「栄養の宝庫」
と呼ばれます。
なぜそう呼ばれるのかというと以下のような成分が含まれているからです。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
脳や神経の機能を助けて、脳を活性化させます。記憶力の向上も助けてくれるので、受験生には必要な成分と言えそうです。
EPA(エイコサペンタエン酸)
血管を柔らかくしたり、血液をサラサラにする、痩せるホルモンを増やす効果が今注目を集めているようです。
ビタミン類
疲労回復効果があるビタミンBや骨や歯の発育に欠かせないビタミンDも多いです。
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そもそも半夏生って何?
半夏生は雑節の一つで、梅雨明け間近または梅雨明けすぐを指しています。農家はこの日まで田植えなどの畑仕事を終わらせるなどの目安としていました。
雑節とは、季節の移り変りをより的確に掴むために設けられた日のことで、半夏生は農家の人にとって、作業の期限にするための日なので重要だったようです。
そして、その後数日間は疲れを癒すために5日間休みを取る習慣のある地域もあるようです。
夏至から11日目、太陽黄経が100度に達する時で、7月の2~3日にあたります。
毒草のハンゲショウという植物が花を咲かせるのが、だいたい夏至から11日目ごろの7月初旬だった頃からつけられました。
ハンゲショウの名前の由来は、葉の一部の表面が白くなる事から
「半化粧→半夏生」
となったようです。
白くなるのは、半夏生は虫を介して受粉させる花だからです。葉を白くさせることで虫をあえて寄せつけているようです。
ただ、毒草から雑節になるってなんとも複雑ですよね。
他にも「半夏」という生薬として使用される植物が生える頃という意味もあるようです。名前は似ていますが全く別の植物です。
他の地方ではどうしている?
他の地方でも半夏生に似たような事が行われています。
奈良県:半夏生餅というもち米と小麦を合わせてついて作った餅を食べます
関西地方:タコを食べる風習があります。タコなのは「稲の根が、タコの足のように地面にしっかり張るように」などという願いがあったためだそうです。
香川県:半夏生にうどんを食べます。毎年イベントがあります。
やっている事は異なりますが
- 無事への感謝
- 豊作の願い
は共通しているようなので、その地方に合った食べ物になったようです。
それぞれに関してはこちらをご覧ください(作成中)
まとめ
半夏生鯖は江戸時代に藩主が農家の事を想って食べるように推奨したのが始まりでした。
日本人は農耕民族なので、農家は昔から大切にされてきたというのが分かりますね。
それが今も伝統として残って、ひとつの名物になっているようです。あれを見ると食べたくなりますね。
もしお近くに住んでいたら、半夏生の7月初め頃行ってみてはどうでしょうか。
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