にっしん(@nisi_otabloger)です。
職場の人間関係は多くの人の悩みであり、退職理由の中でもトップクラスに上がる項目です。
ある統計では、退職の理由が給与の問題や人事考課の問題が同じくらいの割合で、人間関係はその倍という結果もあります。
それだけ職場の人間関係は多くの人を悩ませているということですね。
今回は人間関係を良くする方法に関して僕の考えも含め色々と紹介します。
結論から先に言うと、「良くする」のではなく「悪くしない」という観点が重要だと僕は考えています。
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なぜ「良くする」ではなく「悪くしない」なのか?
僕は「良くする」ではなく「悪くしない」と考えた方が良いと思っています。
なぜかというと、「良くする」というのは新しいものを取り入れたり、実践する必要がある事が多いからです。
聞いた事があってもハードルが高いケースが多いです。例えばよくビジネス書や自己啓発書ではこういった事があげられています。
仕事に本気になる
積極的に話しかける、コミュニケーションする
喜ぶことを常に考える
楽しい会話を心がける
愛想良くする、笑顔で接する
褒めたり感謝する
相手のいいところを見つける
聞き上手になる、相手の話をよく聞く
これを見てどうでしょうか。出来ている事もきっとあるでしょうが、出来ていないものの方が多いのではないでしょうか。
ちなみに僕はほとんどできていないです。強いて上げるなら「愛想良くする」「相手の話をよく聞く」くらいでしょうか。
それでも、人間関係は決して悪くなかったですし、周りからも評価されて一時期管理職もやっていました。
上司からは「周りともっとコミュニケーションをとった方が良い」と言われましたが、言う通りにはしませんでした。
これは僕自身、ある程度仕事上の人間関係は割り切っているので、そういった考えかもしれませんが、「良くする」という考えは本当に精神が擦り切れると思います。
僕も20代の時は「良くする」と考えて毎日疲れていた時期がありますが、今はそれよりも最初に言った通り「悪くしない」という考えと、プラスして「仕事に打ち込む」という事が大切だと考えています。
それに関しては一部、過去の記事にも載せているのでこちらも併せてご覧になってください。
そして「悪くしない」という考え方は、多くの場合
- 実践していない、あまりできていないけど実践は不可能ではない
- 新しく実践するにしてもハードルが低い
- どの人も過去にやった事がある、自然とやっている事である
と感じられる事だと思います。
詳しくは次の項目で紹介しますが、きっとハードルは低く取り入れやすいはずです。
職場の人間関係を「悪くしない」方法とは?
少なくとも僕は人間関係を悪くしないように心がける方が良いと思いますし、そちらの方がハードルも低く実践しやすいです。
僕なりに「ここは確実に押さえる必要がある」という事をあげてみました。
①挨拶・返事をしっかりする
基本とも言える部分ですが、その基本ができていない人が多いように思います。
僕はマナー講師でもないので偉そうな事は言えませんが、挨拶とか返事が微妙な人が多いのは間違っていないと思います。
出勤時と退勤時の挨拶は、職場にいる人全員にしていないならそうすると良いでしょう。
僕が最初に就職した職場は、新人が出勤している人全員に挨拶しなかったら叱られていました。
僕はそうしていたので、その件で叱られた事は一度もありませんでしたが、
「今日もお世話になります・お世話になりました」
という声かけなので重要な行動です。
②距離を保つ
職場の関係と割り切って、相手との距離を取ることです。
あまり踏み込み過ぎて自分のプライベートや世界に踏み込まれたら仕事との境目がなくなってだんだん辛くなるでしょう。
人間関係を良くする事と矛盾しているようにも感じますが、邪険にしたり冷たくあしらったりする事とは違います。
距離を保つ事はあなた自身と職場の人との関係を良好に保つためのことであって、特別な努力も必要とせず人間関係を良くする方法です。
詳しいことは以前記事にしていますのでこちらもご覧ください。
③付き合いが悪すぎる
飲み会が頻繁に開催されているような会社であれば別かもしれませんが、例えば、新しく入ってきた人、異動していなくなる人の歓送迎会や忘年会・新年会があって、それを行うにもかかわらず参加しないというのはさすがにノリが悪いでしょう。
頻繁に飲み会が開催されるような職場なら、②の距離を取る事と同じことで、飲み会も3回に1回は断るなど決めてもいいでしょう。
あくまで3回に1回は一例なので、職場の状況に合わせてあなたなりに基準を決めると良いでしょう。
④協力的になる
職場の人が困っていたりした場合はできる範囲で手伝ったりすると良いでしょう。
残業続きで面倒、気持ち的にすすまないケースもあるでしょうし、強制されるかのような事もあるかもしれませんが、自分で可能な範囲でいいので協力的になるだけでも違います。
その日に何かが起こるわけではないですが、積み重なればそれは評価に変わるでしょう。
そういった評価は徐々に溜まるので、評価が上がった時は大きな信頼になっていると思います。
⑤否定的な言葉を使わない
先ほどの「いい所を見つける」「感謝する」というのは無理でも、「否定的な言葉を使わないように気をつける」ことはできるはずです。
- 絶対無理
- やりたくない
- できない
といった、わがままに近い言葉や相手の言った事を否定・批判したりしたら相手から嫌われるのは無理もありません。
そんな否定的な人には近づこうと思わないし、「できない」などという人に仕事を依頼したいとは思いません。
もしできないなら、できない・やりたくない正当な理由をしっかり伝え、感情的に嫌だからという理由で言わないように気をつけると良いと思います。
⑥ホウレンソウする
「報告・相談・連絡」という事ですが、単にそういった事をするのではなく、これは自分の進んでいる方向性を確認するためでもあります。
例えば頼まれている仕事があって、その仕事の方向性が間違っていないか確認する上でホウレンソウする。
そうする事で、もし間違った方向で仕事をしていた時に軌道修正ができます。
もし、ホウレンソウしないでそのまま仕事していたら間違った方向に行って、それがわかった時は修正不可能だったり締め切りに間に合わなかったりします。
むしろホウレンソウは、その行動そのものではなく、「方向性の確認」のためだと僕は思います。
そして一緒に仕事をする人と足並みをそろえる事でもあります。
その視点でいると、ホウレンソウの必要性を感じるのではないでしょうか。
⑦姿勢に気をつける
1つの言葉に
「胸を張るから自信がつくのか」
「自信があるから胸を張るのか」
という事があります。
これは1つ研究報告があり、胸を張る事を2分間行う事で、男性ホルモンの1つ「テストステロン」の値が上昇したそうです。
これには異論もあるようですが、胸を張る事で自信がつくというのは無きにしもあらずでしょう。
やることは姿勢を変えただけです。それだけで変わるならやる価値はあると思います。
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よくある「職場の人間関係を良くする方法」で失敗するのは何故か?
先ほどあげたように、色々な記事やビジネス書などを見てみてよくあることに以下のような事があります。
仕事に本気になる
積極的に話しかける、コミュニケーションする
喜ぶことを常に考える
楽しい会話を心がける
愛想良くする、笑顔で接する
褒めたり感謝する
相手のいいところを見つける
聞き上手になる
僕が読んだ自己啓発書やビジネス書にもこのようなことが書いてあったのを目にしたことがあります。
結論から言うと、少なくとも僕はこれらは人間関係を良くする方法とは思っていません。
なぜそう思うかを解説します。
理由① 人を選ぶ
例えば、「積極的に話しかける」というのはあなた自身のキャラがあります。無理して話しかけて、気まずい空気になった事はなかったでしょうか。
好きな人に無理に話しかけて微妙な空気になったり、それに近い経験をプライベートなどで経験した人も多いと思います。
他にも「楽しい会話を心掛ける」というのも同じです。「これが出来てたら、人間関係苦労しないよ!」って突っ込みたくなります。
これを実践して上手くいく人もいると思いますが、それが得意じゃない人もいるし、僕も苦手です。
そんな人に積極的に話しかけるというのは苦痛だし上手くいきません。
アウトローな見方かもしれませんが、そもそも「話しかける事が正しい事だ」という雰囲気の考え方自体、僕は正しいと思ってません。
苦手なら別の策を考える方が効率的です。
理由② 一生懸命過ぎるのは考えもの
「仕事に打ち込む」的なものもありますが、確かに間違っていません。
ですが、それが空回りすると、周りからしたら迷惑ですし、それを押し付けるのはもっと迷惑です。
「自分は一生懸命やっているのに!」って思うでしょうが、周りが見えておらず、自分しか見ていない時点でアウトですし、先にやる事は周りと足並みをそろえる事です。
その上で、
- 自分にやれることは何か?
- この環境で求められているものは何か?
- このグループや職場で弱い部分は何か?
という所を見ていってそれを補うように動く。これが大切だと僕は思っています。
ここで、あまり周りとコミュケーションを取っておらず、人間関係を割り切っていた僕が職場内で評価された部分だと思います。
もちろん色々な要素はあったと思いますが、僕が単に突っ走っていたら煙たがられてそこで終わりですし、20代の時はそれでスタンドプレーぽくなり、嫌がられたこともあります。
自分にできる事は何か?
自分はどうしたいか?
まず自分を見直すことが大切なのかなと思います。
理由③ 人間的に相当できていないと無理
褒めたり、感謝、良い所を見つける事は良い事だと思います。悪い部分を見るよりポジティブですし、自信を失いかけている人を元気づける時には必要な事でしょう。
ですが、嫌いな人やとてもじゃないけど褒められない人の良い所を見つけたり感謝したりするのは無茶です。
もちろん「この人はこういう良い所がある」と感じたなら良いですが、無理に見つけるのは難しいです。
仮に良い部分を見つけても、それを上回る悪い部分が目立っているなら感謝とかなんて無理でしょう。
相当人間が出来ていないとできない事であって、それをやるのは極めてハードルが高いです。八方美人になってしまい余計精神的に疲れてしまうだけです。
こういった点から「良くする」という観点はかなりハードルが高く難しいという事が分かるのではないでしょうか。
だからこそ「良くする」のではなく「悪くしない」事が大切なんです。
人間関係はコントロールできない
人間関係は感情と感情のぶつかり合いです。
人の感情や行動をコントロールするのは不可能です。そして職場の環境も極論同じことで、無責任かもしれませんが、人間関係は一種の運です。
もうどうしようもなければ、転職するなども視野に入れて良いと思います。
僕の奥さんの例ですが、
- 職場内の人間関係は微妙
- 仕事をしない人がいる
- 男尊女卑の時代遅れの上司が多い
など聞く限りの範囲でしたが、相当ひどいなと思える職場でした。いろいろ考えてみて行動しようにも改善の余地はなかったようです。
なので僕は、もう辞めるように言い続けて、その半年後に辞めましたが、今では新しい職場で苦労する事もありながらも「前の職場よりずっとマシ」とよく言っています。
要は、いろいろ手を尽くしても改善の余地がないなら、その職場にこだわる必要はないということです。
転職を勧めるとかそういった事ではありませんが、選択肢の1つに転職もある事は頭の片隅にでも入れておくと良いでしょう。
まとめ
人間関係を良くする方法はまず、悪くしない事を先に考えるのが近道です。
僕も人間関係はかなり悩みましたが、いろいろ考えたり学んだうえで、最低限悪くしないように努めるという結論になりました。
良くできる人はすればいいし、難しいという場合は無理に良くしなくても良いと思います。
自分のできる範囲で、そして自分の中で改善できる部分は素直に認めて改善する姿勢があれば問題ないでしょう。
それでも悪いなら、最悪、転職など「辞める」という選択肢がある事も忘れないでください。
万が一、精神的・身体的な病気など何かあってからでは手遅れなので、そうならないようにも、良い意味で「逃げる」という選択肢も覚えておくと良いと思います。
何か参考になれば幸いです。
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