にっしん(@nisi_otabloger)です。
七夕は地域によって行う日が違います。
一般的には7月7日でしょうが、僕の住む北海道は8月7日です。「七夕まつり」で有名な仙台も同じ日です。
そこでなぜ違いが生まれるのかと思いませんか?
そして実は色々調べると、本当の七夕の日は違うことがわかりました。
七夕での食べ物についてはこちらの記事をご覧ください。
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2019年の七夕はいつか?
先に2019年の七夕はいつなのかをお伝えします。それは8月7日です。8月にしている地域の風習通りの日です。
ちなみに近い年は以下のようになります。
2017年:8月28日
2018年:8月17日
2019年:8月7日
2020年:8月25日
2021年:8月14日
2022年:8月4日
ちなみに2023年は8月22日なので3年ごとに3日ずつずれているようです。
なので2019年はちょうど北海道や仙台などと同じ七夕としている日にあっているという珍しい年と言えます。
その前の8月7日は2008年で、次の8月7日が2038年になります。
恐らくここで訳が分からなくなっている方もいると思います。その疑問は次の項目で解決するはずです。
そもそもなぜ7月7日なのか?
そもそも7月7日にした理由って何だろうって思うと分からないですよね。
理由は節句だからです。子どもの日を「端午の節句」と呼びますが、その節句です。正しくは「七夕(しちせき)の節句」といいます。
節句とは、中国の陰陽五行説に由来した、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日のことです。
節句は「五節句」あり、以下のようになります。
1月7日:人日(じんじつ)(七草)の節句
3月3日:上巳(じょうし)(桃)の節句
5月5日:端午(たんご)(菖蒲、あやめ)の節句
7月7日:七夕(しちせき)(笹)の節句
9月9日:重陽(ちょうよう)(菊)の節句
この節句に基づいているため7月7日になっています。
七夕の日が異なるのは旧暦かどうかの違い
「七夕って7月7日でしょ?」って思うかもしれませんが、それは
旧暦の日付をそのまま採用しているか(一般的な認識の七夕)
旧暦を今の時期ごろに合わせたか(北海道や仙台の七夕)
の違いです。
8月の仙台や北海道は旧暦を今の時期にある程度合わせた地域、7月の地域は旧暦の日付のままで反映させたものです。
そもそも旧暦というのは、新暦である「太陽暦」とは異なる「太陰暦」を用いています。
難しいことを抜きにしてざっくり説明すると、旧暦(太陰暦)は月の満ち欠けで日付を決め、新月が1日(ついたち)になります。
要は、旧暦7月7日というのは、新月から6日後ということになります。ここから考えると、七夕の日が前後するのもうなずけますね。
今の日付に直すと、1ヶ月程度遅れます。ここで注意なのは「程度」で、太陰暦が月の満ち欠けで日付が決まるので明確な日付ははっきり特定できません。
ちなみに旧暦の七夕を「伝統的七夕」「旧暦による七夕」といいます。
日本が太陽暦を採用したのは明治6年(1873年)です。
なぜ日本は太陽暦を採用したのかというと、財政を立て直すためと言われています。
太陰暦は1ヶ月29.53日で、毎年ズレが生じます。このズレを解消するため、「閏月(うるうづき)」という月を3年に1回作りました。
その年だけ1年13ヶ月あったということです。
こうなると、毎月給料を支払うと3年に1回1ヶ月多く給料を支払う時が発生します。
それを防ぐために1年12ヶ月しっかりと設定されている太陽暦を採用して給与を支払わずに済ませたようです。
そんな理由なんて、ちょっと夢もロマンもありませんね(笑)
総合的に考えると七夕は年に3回ある
色々まとめて考えると、七夕は年に3回あることになります(2019年のように、年によっては2回のケースもあり)
3回とは
- 新暦7月7日(一般的に「七夕」と言われる日)
- 旧暦7月7日(先ほどの新暦に直すと年ごとに違うもの):「伝統的七夕」「旧暦による七夕」
- 新暦8月7日(北海道、仙台で言う「七夕」の日):「月遅れの七夕」
です。
新暦8月7日に行われる七夕は「月遅れの七夕」と言われます。
2019年は旧暦7月7日と新暦8月7日が同日なので、2回になります。
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「月遅れの七夕」を採用している地域ってどこ?
現在でも8月7日を七夕、いわゆる「月遅れの七夕」を採用している地域は意外と多くあります。
場所によっては行われていない所もあると思いますが、都道府県で表すと以下のようになります。
北海道
秋田
宮城
福島
埼玉
茨城
群馬
神奈川
愛知
山口
香川
大分
それ以外にも地域によっては、月遅れの七夕が行われているようです。
地域レベルのイベントもあります
僕は北海道なので、北海道の風習は8月7日にはハロウィンのようなことをします。
各家に回って「お菓子をよこせー」ではなく、「ロウソク1本くださいな」といってお菓子をもらうイベントです。
僕も小学生の頃は毎年やっていて、袋の中はお菓子だらけになって、しばらくはお菓子に困りません。
そして中学生くらいになったら、親の用意したお菓子を逆にあげる側になりました。逆に「子どもたち来ないで余ればいいのに」って思っていました(笑)
中には本当にロウソク1本だけという家もあって「間違ってはいないけど、そうじゃない」って子供心に思ったのは良い思い出です。
今は地域の交流が減ったことで、かなり縮小されたのと、少子化の影響で一部でしか行われなくなっているようですが、30年経った今でもその風習は残っています。
大きなイベントでは、
帯広:帯広七夕祭り。「パンまき」が行われます
旭川:烈夏七夕まつり
があります。
北海道外では、茨城、群馬、埼玉では、川の名前が書いてある短冊に結びつけた竹と赤飯やうどんなどの食べ物を、「マコモ」というイネ科の植物で作った馬の人形と合わせてお供えします。
ちなみに北海道は短冊を飾るのは笹ではなく柳です。北海道では竹が少ないからです。
そもそも七夕ってどんな日か?
ご存知の方も多いと思いますが、七夕は1年に1度織姫と彦星が天の川で会う日となっています。
この話は3世紀ごろに文献があるようで、非常に長い歴史のある話です。3世紀ってすごいですよね。
ちなみに、年に1度しか会えなくなったのは、親の情けです。
織姫と彦星はそれぞれ仕事を持っていましたが、恋に落ちて仕事がおろそかになりました。それを怒った親がお互いを引き離したけど、それが理由で仕事に手がつかない状態に。
あまりに悲しむ様子を哀れに思った事で、年に1度だけ会う事を許したのが七夕の織姫と彦星の話です。
嘘のように感じますが本当の話です。
七夕の星はどんな星か?
七夕の星は、日本では織姫と彦星と呼ばれますが、星座の名称でいうと
織姫:こと座、ベガ
彦星:わし座、アルタイル
といいます。
これらは、小学校で習ったことがある人も多い「夏の大三角形」のうちの2つの星です。
引用:自然科学研究機構 国立天文台より(https://www.nao.ac.jp/faq/a0309.html)
残りははくちょう座で「デネブ」と呼ばれる星です。
これらは、七夕以外の時期でも見ることができます。新月の日に星は見やすいので新月の日に見るといいでしょう。
2019年の7~8月の新月の日は7月3日、8月1日、8月30日です。
実際には春から見え始め、11月まで観察は可能で見頃は8~9月だそうです。
てっきり七夕の時期しか見えないと思っていたら、かなり長い期間で見ることができます、ちょっとびっくりでした。
ちなみに7月も見ることは可能ですが、梅雨で天候の悪い日が多い時期なので、綺麗な空を観察しにくいという点で難しいようです。
まとめ
七夕には3種類の日がある事を知っている人はきっと少ないと思います。
7月7日と8月7日がある事を知っている人は多いと思いますが、旧暦を新暦に変換した「伝統的七夕」(「旧暦による七夕」)があるのは驚きでした。
7月7日と8月7日さえ知っていればさほど困らないと思いますが、なぜ旧暦7月7日になったなど色々な事を知っているだけでも、その日の過ごし方が変わってくるのではないでしょうか。
過ごし方というか、その日の気持ちとでも言ったら良いでしょうか。
何となくそういう日だからという認識ではなく理解して過ごすことがその日の本当の過ごし方だと思います。
少しでも参考になれば幸いです^^
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