加湿器を実際に購入しようと思っても、色々あって迷いますよね。
この記事では、そんな迷いやすい加湿器選びを極力迷わずに絞り込めるようにするための情報を見やすく簡単にまとめています。
実際に購入する前の基礎知識としてぜひお役立てください。
加湿器選びでまず知っておくべきは加湿方式!
加湿器選びの前に知っておきべきことがいくつかあり、最初は「加湿方式」を知る事です。
加湿方式とは、字のごとくですが加湿する際にどういった方法で加湿するかといったものです。
加湿方式は大きく分けて3種類と、その3種類の中から2種類を混ぜ合わせたものがあります。
それぞれ、メリット、デメリットがあるのでそれぞれ一つずつ紹介します。
スチーム式
タンクの水をヒーターで熱して蒸発させることで、加湿するというシンプルな方式です。
メリット
- 加湿スピードが速い
- 部屋の湿度に関係なく加湿が可能
- 熱によって加湿するため雑菌の繁殖が少ない(手入れが楽)
デメリット
- 広い部屋には不向き(本体から離れるほど加湿しにくい)
- 電気代が高くつく可能性あり(ランニングコストが他の方式より高い)
- やけどなどの事故に注意が必要
すぐに加湿したい人、手入れが面倒といった仕事をしている独り暮らしの方などにはメリットが大きいと言えるかもしれません。
ただ、本体から離れると加湿したものが届きにくいということ、電気代が他の方式よりも高いので、広い部屋にはやや不向きと言えるでしょう。
そして熱を発するため、ペットや小さなお子さんがいるとやけどなどの事故が起こりやすいという点ではファミリーで使うには不向きなタイプかもしれません。
気化式
フィルターを湿らせて、それを気化させるで加湿する方式で、要は洗濯ものを干す事で湿度を上げるような感じですね。
メリット
- 電気代が最も安い(ランニングコストが低い)
- 部屋全体をまんべんなく加湿可能
デメリット
- 加湿速度はやや遅め
- こまめな手入れが必要(フィルターが濡れている為、雑菌の繁殖が起こりやすい)
塗れているタオルに風を送って、乾かす際に出る水分を利用して加湿するタイプなので、スチーム式よりも加湿スピードは遅いものの安全なタイプです。
電気代がかかりにくいのでランニングコストがかかりにくいのもポイントですね。
ただ、常に濡れている状態なので雑菌の繁殖が起こりやすく、放置すると雑菌も飛ばすことになりかねません。
その分、手入れが手間になるのがネックです。
超音波式
超音波で水を振動させることで出来る霧を部屋に拡散させて加湿する方式です。
気化式とやや似ているという印象ですがオフィスなどの職場向きな製品と言えそうです。
メリット
- 電気代が安い(気化式の次くらい)
- アロマがセットできる製品が多い
- 静音性が高い
デメリット
- 加湿速度は他の2種より遅い
- 離れた場所の加湿が難しい(湿度が上がりにくい)
- タンクの清掃が必要
他の2種と比べるとやや魅力に欠ける印象を受けるものの、超音波式は静音性が高いのはこの方式の大きな特徴です。
会議室や何かに集中したい場所には最適と言えるタイプでしょう。
ハイブリッド式
ハイブリット式はここまで紹介したタイプを2種類組み合わせたものです。
大きく以下の2タイプがあります。
- 加熱+気化
- 加熱+超音波
加熱+気化のタイプは濡らしたフィルターを熱で効率よく気化する方法です。
加熱式のメリットである加湿スピードの速さと、デメリットのやけどなどの事故の危険性は気化式の安全性でカバーするというタイプです。
加熱+超音波のタイプは、加熱を行う事で効率よく加湿する方式です。
要は共に加熱を行う事で、水分の排出の効率性を上げたタイプとなります。
加湿スピードは速くなりますが、水を使用する分、手入れの手間に関しては気化式や超音波式と変わりないです。
他に必要なポイント
加湿方式からどのタイプが良いかある程度の絞る事が出来たでしょうか。
もし絞れなくても、加湿方式を知るだけで購入の際に役に立つと思います。
他に必要なポイントもあるので紹介します。
色々見るところがあって面倒かもしれませんが、まとめると以下のような内容です。
- 部屋の大きさ(加湿能力の確認)
- 水を入れるタンクの容量(運転時間の長さ)
- その他の機能
それぞれ解説します。
加湿能力から適切な部屋の大きさを把握する
加湿器を選ぶ際に重要なポイントのひとつが「加湿能力」です。
どのくらい加湿する能力があるか、同じタイプでも広く加湿できなければ何の意味もないですね。
加湿能力は、何畳の部屋を加湿できるかを表す「適用床面積」で確認できます。
適用床面積は、室温20℃、湿度30%時に1時間あたりで放出できる水分量を元に決められています。
店頭のPOP(ポップ)やネットショッピングの商品ページにも、「適応床面積:〇畳」といった記載があります。
設置したいと思っている部屋の大きさが何畳か把握し、それを基に適応床面積を確認する事で適切な加湿器を選ぶことができます。
水を入れるタンクの容量の把握も重要
気化式や超音波式の場合、水を入れるので、その水を入れるタンクの容量も加湿器選びの大切なポイントのひとつ。
タンクの中の水が入ったままだと、それがカビを繁殖させる原因になるので、どのくらいの時間、どのくらいの頻度で使用するか確認しましょう。
例えば、ある製品の商品ページには以下のように書かれています。
容量:約3.5L
連続使用時間:約14-30時間
加湿量:220ml/h(±10%)
この場合の「加湿量」は1時間当たりの必要な水の量と考えても問題ありません。
「容量」は水の入る量の事です。
例えば、この加湿器の使用時間を8時間とすると、「加湿量」より、1760mL(220×8)と考えることができます。
これは1.76 Lとなり、容量が3.5Lなので、8時間連続運転しても水を変える必要はありません。
むしろ、このタンクが入る水の量の半分の量で水を使い切る事が出来ると考えることができます。
これが逆に容量が1.5Lだと、8時間連続で使う事が出来ず、水を入れ替える作業が必要になって手間ですね。
水を入れる作業が苦でなければ、1.5Lくらいの小型のものがあればそれで良いですが、手間と感じるならタンクに入れる水の容量も確認しましょう。
ということ!
その他の機能
他にも加湿器には機能があります。
ただ、人によっては必要としない機能にもなりうるのであわせて紹介します。
湿度調整機能
センサーによって湿度を検知し過剰に加湿するのを防いでくれる機能です。
他にも使用する場所や状況に応じた運転に切り替わる製品もあるので、湿度を特に気にする場合は確認すると良いでしょう。
チャイルドロック
子どもがいたずらや不意にボタンを押してしまう事があるかもしれません。
単にボタンの押し間違えなら良いですが、熱を発するタイプの場合はやけどなどの思わぬ事故の原因にもなり得ます。
チャイルドロックをしておけばそういった事故を予防できるので、お子さんのいる家庭で使用する際はあると良いでしょう。
タイマー機能
寝ている間に使用する場合はあると便利な機能で、寝ている間の過剰な加湿を予防できます。
寝ている間のオフタイマー機能のほかに、逆のオンタイマー機能を搭載している加湿器もあります。
起きる前に快適に過ごしたい場合、長時間使用時のタンクの水が空っぽの状態で使用してしまう「空焚き」の予防にもなります。
シーン別にチェックしたい加湿器
加湿器も色々あって、選び方がわかってある程度絞りやすくなったとは思いますが、それでも迷いますよね。
そこでシーン別に色々な加湿器を紹介したいと思います。
デスク周りに最適な加湿器
職場のデスク周りといった卓上で置ける加湿器もあります。
大きさも小さいだけに値段も安価で、加湿できる範囲は狭いものの気軽に設置ができるものがあるのlが魅力です。
Himawari Style加湿器
メーカー:Himawari Style
サイズ:15 x 9.1 x 9.1 cm
容量 :350mL
重量:340 g
ネコ型の可愛らしい加湿器です。ネコ好きの人は要チェックですね!
単に可愛らしいだけでなく、超音波式なので静かで電機はUSB接続なのでモバイルバッテリー、車のシガーソケットにも接続可能です。
ホワイトとブラックがあります。
Lomaya 超音波式 USB加湿器
メーカー:Lomaya
梱包サイズ:17.2 x 8.2 x 8.2 cm
容量 :350mL
重量:281 g
超音波式で静かなので、これも職場などに置くことができます。
ドリンクホルダーでも収まるサイズなので、車内に置く事も出来ます。
ランプの色も変える事が出来るようなので、気分によって変えるなどインテリアとしても利用しやすいでしょう。
ホワイトとブラックがあります。
Joyhouse 卓上加湿器
メーカー:Joyhouse
梱包サイズ:19.3 x 8.9 x 8.6 cm
容量 :500mL
重量:349 g
先ほど紹介したものよりも、容量が多いものです。
その分、大きく重量があるものの、持ち運びせず邪魔にならない場所に置くなら問題ないのではと思います。
ダブルノズルが付き、加湿効果もより高いので、その場に長時間いて、短時間だと満足できない方はこちらですね。
室内の部屋置き用
デスクではなく、部屋の中の空間を加湿するためのものを紹介します。
卓上の物よりやや高価ですが、容量やスリープモードやリモコンがついたりしています。
URHARBOR 超音波式加湿器
メーカー:URHARBOR
梱包サイズ:32 x 24 x 19.5 cm
加湿能力 :20畳
重量:1.96kg
部屋における超音波式の加湿器です。
卓上タイプにあるアロマ機能だけでなく、大容量による湿度設定やスリープモード、リモコンでの操作が可能などといった様々な機能があります。
コロナ(CORONA) ハイブリット式加湿器
メーカー:CORONA(コロナ)
梱包サイズ:33.5 x 16.2 x 36.2 cm
加湿能力 :木造8.5畳、プレハブ14畳
重量:4.3kg
加熱+気化式のハイブリット型の加湿器です。
加熱式の要素も入っていますが、熱くないようになっているので、赤ちゃんが触れても問題ないように出来ています。
フィルターを定期的にまんべんなく回転させることで効率よく加湿させ、省電力運転も可能なので経済的です。
値はやや張りますが、電気代を抑えられるならトータルでは安上がりと言えるかもしれませんね。
置くだけのお手軽設置が可能なタイプもあります
気化式、超音波式などといったどのタイプにも属さないようなタイプもあります。
厳密に言えば気化式ですが、電気も使用せず、ただ単に置くだけ。
難しい事は置いておいて、ちょっとした保湿をしたいなら最適と言えそうなものです。
サイズ:15×5.5×17cm
重量:110g
紙に水を濡らすという非常に単純な作りで、置いておくだけのものになります。
「加湿器」とは言えませんし、加湿器と比べるとかなり物足りなく感じるでしょうが、ちょっとした保湿をしたい場合であれば、これが最も経済的です。
紹介しているもの以外にもいろいろなものがあるので、探してみると良いかもしれません。
まとめ
加湿器のタイプから、機能、用途別にどんなものがあるかなどを総合的に紹介しました。
色々見てみましたが、今は基本的に超音波式が多いようです。
タイプにこだわりがなければ、静かに使用できる超音波式が使用しやすく、色々な製品から選べるので良いのではないかなと思います。
少しでも参考になれば幸いです。