カビには年から年中悩まされますよね。
地域によって違いますが、カビが発生しない時期はないんじゃないかってくらい付き合っていかなければいけないものです。
カビ対策には湿度が大切と言いますが、いったいどのくらいの湿度なら良いのか?
基本的に湿度が低い方がいいですが、あまり低すぎるとインフルエンザや風邪の問題も出てくるので、低ければいいというものではありません。
結論を言うと理想的な湿度は50%(強いて言うなら50~55%)です。
でも、50%って言っても、時計の針を合わせるように簡単に数値をいじれるものではありません。
- 湿度は何パーセントが理想なのか?
- それが50%はどうしてか?
- さらにそうするにはどうしたら良いのか
といったことを紹介します。
この記事で、湿度マスターになってください(笑)
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そもそも湿度とは?
まずここを把握する必要があるでしょう。ここはさらっといくのでお付き合いください。
一般的に湿度とは「相対湿度」のことを意味し、空気中に含まれる水蒸気の割合(水分の割合)のことです。
性質として、温度が高いと多くの水を含むことができます。そのため、気温が高いと湿度が上がるということです。
ということは、冬に「乾燥している」と感じるのは空気中に含むことのできる水分量が少ないからです。
そのため、冬にエアコンなどで室内を温めると、温度は上がるけど乾燥する状態になってしまいます。
季節によって理想的な湿度は変わるのか?
季節によって快適と感じる湿度は異なります。理想的な湿度は
夏は50~60%
冬は40~50%
となるそうです。
夏は70%で蒸し暑く感じ、40%を下回るとインフルエンザウイルスが活発になるので、
夏:50%以上70%未満
冬:40%以上50%以下
が理想的と考えられています。
もう少し細かくいうと、インフルエンザウイルスは22度を境として、湿度によって活動力が変わってきます。
細かいですが、これはデータとして出ています。
温度が22度以上という条件で、湿度50%以上だと、ほとんどのインフルエンザウィルスは生存できなくなります。
ですが、温度22度以上でも湿度20%の場合は多くのウィルスが生き残ります。
ちなみに、温度が22度以下だと湿度をあげても生存率はかなり高くなってしまいます。
そして、50%から湿度をあげても、ウィルス生存率は温度にかかわらず結果は大きく変わりません。
じゃあ、何が理想なんだ?って思いますよね(笑)
まとめると、最適な湿度は50%です。風邪対策もできそうな湿度です。
ですが、湿度が高いと新たな敵が出現します。「カビ」と「ダニ」です。
カビなどの関係性を考えると理想的な湿度は変わる
カビやダニは50%以上になると繁殖を始めて、60%を超えると急激に繁殖を始めます。
70%以上もあると、両者の増殖がどんどん増えていきます。
温度も両者似ていて、だいたい20~30度くらいがカビやダニの好む温度です。
ただ、ダニの中には、低温を好みカビをエサにするダニもいる(ニクダニ、コナダニ)ので気温が低いからといって油断は禁物です。
なので、ダニは完全に防止するのが困難です。それに普段人が暮らす温度をダニやカビが好むなら、温度での対策は非常に難しいですね。
この点を考えても、季節問わず湿度50%が理想と言えます。
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ほかに湿度が関係するものは何か?
今までは部屋の状態にフォーカスを当てていましたが、人によっても湿度の理想が変わるかもしれません。
この部分ではその点に注目していきます。
睡眠
質の良い睡眠を考えた時の理想的な湿度は50~60%です。ちなみに温度は夏なら25度くらい、冬は22度くらいです。
寝具もカビやダニが発生しやすいアイテムなので、理想は50%と考えるのが良いのではないでしょうか。
喘息やアレルギー性鼻炎の場合
喘息患者は、秋から冬にかけて多く、これは湿度低下による影響が大きいという研究結果もあります。
アレルギー性鼻炎も湿度はダニのことなどを考えて50%が理想とされています。
この点を考えると湿度は50%、ここで間違いはなさそうです。
疲れ目や眼精疲労、ドライアイ
目にフォーカスを当てた時は目安は40~60%です。やや範囲が広いですね。
程度の問題もあるでしょうが、50%が理想と考えて良いでしょうか。
もしこのくらいでも目の疲れがあるなら、以下のようなことをすることが大切です。
- 目を休める時間を作る
- 目を温める
- 眼科の受診
目の状態が良くないと、仕事なら作業能率も低下するので、しっかりと対策が必要ですね。
美容など肌の乾燥を考えた場合
肌にとって理想的な湿度は60~65%で、50%を下回ると乾燥しやすくなります。
この点を考えると60%程度かもしれませんが、これだとダニやカビが発生しやすくなります。
美容に気をつけている方は、化粧水や美容液、乳液にクリームなどいろいろなものを利用しているでしょうから、そことの関係で湿度をどうするか決定するといいでしょう。
それに、湿度が高いと「過加湿」になり逆に肌に悪いそうです。
美容もこだわると、ダニとカビとの戦いになりますね。肌を取るか、ダニ・カビをとるか(笑)
総合的に考えると…
総合的に考えると、人にとっても理想的な湿度は50%と考えて良いでしょう。
あとは睡眠に問題が無かったり、アレルギー症状がない方もいるので、その場合は多少上げても良いかもしれません。
でも上げても55%くらいなのかなと思います。
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でもどうやって湿度をあげたら良いか?対策法を紹介!
湿度が50%程度ということがわかったところで、その50%にするにはどうすれば良いのかって話になりますね。
加湿器などを使えば楽勝ですが、そういったものではなく手軽に行う対策を紹介します。
濡れたコップやタオルを置く
これだけでも湿度対策になります。部屋全体はさすがに難しいでしょうが、自分が作業したりする空間や狭い範囲なら十分に可能です。
可能なら暖かくして、蒸気でさらに効果を高めると良いでしょう。
観葉植物を置く
観葉植物は適度な加湿加温作用があり、冷房や暖房による室温の低下や乾燥から体を守ってくれる効果があります。
人の身長くらいのあまり大きなものを置くと邪魔になるので、適度な大きさで置くと良いでしょう。
小さいものだと100円ショップのダイソーに売っていますし、大きいものもあります。個人的にパキラが育てやすくて良いと思います。
パキラは小さいものならダイソーでも取り扱っています。多少値は張りますが大きいのならこちら↓
料理をする
料理をすると、焼いたり、炒める、温めたりは大抵するでしょう。その湯気で湿度が上がりやすくなります。
冬場なら室温も上がるので冬場は特に意識すると良いでしょう。
洗濯をする
洗濯物を干すことで、最初の先ほどの濡れタオルなどと同じ効果が期待できます。
濡れタオルよりも量が多くなりますので、湿度を上げるには最適です。
ただ、乾かす過程で室温を下げてしまう可能性もありますので、夏場はいいでしょうが、冬場は注意です。
お風呂の利用をする
お湯を張って浴室を開けたままにすれば湯気で湿度が上がります。
ただ、お風呂場の湿度が非常に高くなりカビが発生しやすい環境を作る原因になるのでその点では注意です。
ですが、風呂場ならではでできるカビ対策方法があります。それに関してはこちらの記事をどうぞ。
小さな加湿器を置く
室内環境は難しいかもしれませんが、デスク周りなど自分周辺の限られた環境の湿度を上げたければ、小さな加湿器を置くという手もあります。
加湿器に関してはこちらの記事でまとめていますので、加湿器も考えている方はこちらもあわせてご覧ください。
逆に湿度を下げる方法
逆に湿度の高い場合。この場合は
- 窓を開けて換気
- 換気扇を回す
これらのことで乾燥しやすくなります。
室内の方が屋外よりも空気は淀んでいるので、そういう意味でも窓を開けたりするのは良い方法です。
湿度計を置いてチェック!
健康などの問題で厳密に湿度をチェックしたいなら湿度計が必要になります。
ただ、単に導入するだけでは意味がありません。
場所は以下のようにするといいでしょう。
- 直射日光が当たる場所は避ける
- 冷暖房器具、加湿器の側も避ける
- 人の目の高さに設置する(だいたい130~150cm)
- 常時乾燥している所
あとはインテリアのように置きたい人もいるでしょうから、そことの兼ね合いで場所を考えてはどうでしょうか。
温度の問題もありますので、理想を言えば温湿計を入れたいところですね。
立てかけたり、壁掛けなど部屋の状態に応じて置ける物などもあり、思った以上に安価です。
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まとめ
いろいろな項目から考えても、理想的な湿度は50%で考えるのが妥当でしょう。
もし肌を気にするようであれば、もう少し高くても良いですがせいぜい55%程度と言えます。60%だとカビやダニの活動が活発化しますので、生活環境に影響が出ます。
ちなみに法令で定められている適正湿度は40~70%なので、そういった点でもこの50~55%は適切と考えることができます。
もし何とかしたいと思っているのであれば、繰り返しになりますが湿温計を用意してしっかり管理しましょう。